素材だけれど、まるで芸術作品

今年の高野山は桜の開花までがゆっくりで、ようやく咲き始めたくらいです。場所によっては見ごろかな?

先日、竹屋町裂と呼ばれる裂地を使いました。これは、京都の竹屋町で織られ始めたことから、この名が付いたそうです。

竹屋町裂

この裂地は紗(しゃ)という透けるほど薄く織られた織物に平らな金糸を縫いつけ文様を表現します。

竹屋町裂の特徴は、金糸の縫い方にあります。よく似た裂地で金紗というものがありますが、この裂地の場合、文様の端まで来た金糸は切られてあります。対して、竹屋町裂の場合は、文様の端に来ると金糸を裏へ入れ折り返し、次の文様へと続きます。

比較

特に竹屋町裂は、文様を作るために糸目を正確に数えながら縫わなければなりません。しかも手縫いということもあり、大量生産されることが難しく、お値段もなかなか..

竹屋町裂は、茶道に使われる掛け軸「茶掛」の表装によく使用されます。上品な竹屋町裂を使った掛け軸、皆さんもいかがですか?ご依頼じゃんじゃんお待ちしております。

世界遺産の高野山で掛け軸などの製作修復なら当店へ ホームページはこちらをクリック 加勢田芳雲堂