古糊作り~後編~

古糊作り後半になります。今回は古糊作りの仕込み段階を紹介します。

まず発酵してもらう糊から制作。小麦の澱粉を水に溶かし、火にかけます。
この混ざりかけの澱粉を手に取るとドロッと流れていくのですが、ギュッと握ると粉を握ったように硬くなる現象が見られます。ダイラタンシー流体って言うみたいです。
テレビで大量の水溶き片栗粉の上ですばやく足踏みすると沈まない実験とかしてますね。
こんな現象が起きる素材のせいか、なかなか水に溶けてくれません。

完全に溶けてから火にかけます。

 

 

15分程度で糊化し始めます。

ここから、弱火でもう少し透明になるまでよく混ぜます。
火が強すぎると焦げて使えなくなるので、注意が必要です。
混ぜるにも糊の粘りが強く、かなり疲れます。

出来上がった糊を甕に詰め、冷まします。

今回、3回に分け糊を炊き合計6kgの糊が出来ました。

最後に水をはり、フタに封をして完成です。

次に対面するのは一年後。きっと水面カビだらけになるはず。

それまでおやすみ。

世界遺産の高野山で掛け軸などの製作修復なら当店へ ホームページはこちらをクリック 加勢田芳雲堂

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください