かわいい名前の謎なやつ

秋の気配を少しずつ感じる季節になってきました。

秋と言えば、お祭りが多いですね。お祭りといえば神社。

有名な神社といえば京都伏見稲荷大社。

と、強引にお稲荷さんに繋げる連想ゲームをしたわけですが、なぜかと申しますと今回見ていただく裂地文様が稲荷大社と関係があるのです。

つぼつぼ紋 裂地

この裂地の金糸で表現されている文様は「つぼつぼ」と呼ばれています。茶道、茶掛け軸でよく使われます。

さて、この「つぼつぼ」は、いったい何を表した文様なのかという疑問です。名前からすると「壷」をイメージしますが、それにしてはなんだか丸い。

調べてみますと、元々は「田宝(でんぼ)」という素焼きのお皿のようなものだそうです。そこから派生した丸い小振りの入れ物が「つぼつぼ」です。この「田宝」や「つぼつぼ」は昔から伏見稲荷大社のお土産として有名で、二月の初午祭で買ったものを家や田畑に埋めて、豊作や商売繁盛など祈願したそうです。実際、江戸時代の商家跡からつぼつぼがたくさん出土しています。

つまり「つぼつぼ」は縁起物だったわけです。そしてここで、お稲荷さんが出てきました。

千利休の孫である千宗旦は伏見稲荷を信仰しており、お土産の「つぼつぼ」を三千家の替え紋としたそうです。つぼつぼ紋の位置や重なりの前後で裏・表・武者小路と見分けられるようになっているそうです。

三千家 替え紋

これで、伏見稲荷大社と茶道、「つぼつぼ」それぞれの関係がわかりました。

しかし、結局「つぼつぼ」ってどんなものなのかと思った私は、実物を見たく探しました。今も伏見稲荷の参道商店街には「柚でんぼ」なるものが売っているようですが、素焼きの「つぼつぼ」は見つけられませんでした。

ないなら作る!ということで、出土したつぼつぼの画像を基に作ってみました。それがこちら、

つぼつぼ

少し歪になりましたが、しっかり素焼きの入れ物になっております。最近は粘土工作のように形作ってオーブンで焼くだけでこんな陶器が作れる商品がありまして、楽しかったです。

つぼつぼは、土鈴のようなおもちゃだったようで、手の中で転がすと「ツボツボ」と音がするから名がついたとか(諸説あり)

実際転がしてみて、どんな音が鳴ったか、それはなんとなく秘密にしておきます。

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