繊細な表現で時代を演出

古い本紙を表装するときに新しい裂地を使用する場合、裂地が新しいために本紙との時代差で全体の調和がとれにくいことがあります。そんなこともあって裂地織物屋さんは新しい裂地でも古く見えるような織り方、加工をしてくれているものがあります。

その中の金襴で金箔糸を古色加工した時代箔金襴というものがあります。

時代箔金襴

金箔糸の所々から朱色が見えています。金箔糸は金箔を押したものを糸状に切ったものですが、元々上等な金襴に使われる金箔糸は下地に朱を塗り、そこに箔押しをすることで金箔の色を鮮やかにする目的と,摩擦により金箔が薄れたときに朱が見えることで見栄えを落とさないように工夫されていました。

時代箔とは、朱が見えている金箔糸をわざと作ることで時代を経た雰囲気を持たせたものです。

また別の古色加工されたものでは、青貝と呼ばれる金襴があります。これは、銀箔に薬品を使い錆びさせることで、まるで螺鈿細工のような色をした箔を作り、それを箔糸にして金襴に織り上げてあります。不規則な箔色がおもしろく時代色をつけてくれます。

青貝箔金襴

時の流れだけは、操作することができないので上記のような苦労がどうしても拭えないのですね。ドラえもんさえいれば一発解決なのに...

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