新年あけましておめでとうございます【匁】

新年あけましておめでとうございます

まだまだ国内外問わず情勢が不安定な日々ではございますが、皆様が健康で益々ご発展されますようお祈り申し上げます

本年も何卒宜しくお願い申し上げます

さて我々表具業界は和紙なくしては話にならない業界であります

私のお師匠さんも神様ならぬ紙様!紙に食べさせていただいているのだから粗末に扱うことのないようにと教えられたものです

そんな和紙の厚みを量る単位に「匁(もんめ)」というものが古くから使われており現代では和紙のほかに真珠の計量やタオルの厚みを表すのによく使われております

匁とは元々一文銭の重さの基準で一文銭の目方で「文目」と呼ばれていました。それが匁と書くようになったようです

1匁の重さは3.75gで現代の5円硬貨も3.75gで作られているそうです。

表具で使う和紙は基本1枚が60cm×90cm程度で100枚入りで何匁と表記されていることが多く、その重さによって紙の厚みが変わってきます

この和紙一束は240匁と書かれています。つまり1枚あたり2.4匁=9gです。実際に量ってみました

おおよそ表記通りの厚みになっていることがわかります。しかし個体差は当然あり、もちろん厚みも若干変わってきます。この若干の厚みをよく吟味し最適な厚みの和紙を使うことは表具師の腕の見せ所なのであります

我々はこのような感じで和紙をコショコショ触り、厚みを量ります。そして表装中の掛け軸の厚みやしなやかさ、選んだ和紙で裏打ちした後の仕上がりを予測し最適であろう一枚を選びます

修行中は当然、どれが良いかなどわかるはずもなく師匠が選んだ紙をコショコショし「あーこの時はこんな感じかぁ」と分かったのかわかってないのかコショコショしていました。

ちなみにコショコショが熟練されてくると紙の質もわかるようになり、人間の指はこうも繊細なセンサーなのかと驚かされます。ただそんなセンサーも乾燥と冷えには弱く、カサカサ冷え冷えなときは本当にわからなくなるので、まず保温保湿からになります

世界遺産の高野山で掛け軸などの製作修復なら当店へ ホームページはこちらをクリック 加勢田芳雲堂

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